世界4位で第2シードの錦織圭(27=日清食品)が、同57位のデルボニス(アルゼンチン)をフルセットで破り、苦しみながらも4年連続の8強入り。悲願のマスターズ初優勝へあと3勝に迫った。

 第1セット、錦織はサーブ、リターンともに好調。得意のラリーに持ち込む展開で、危なげなく試合を進めた。第6ゲームをラブゲームでキープすると、第7ゲームで先にブレーク。第9ゲームも連続でブレークし、このセットを6-3で先取した。

 第2セットは第3ゲームで先にブレークを許す苦しい展開。ゲーム間にはトレーナーを呼び、左膝付近を気にする場面もあった。結局錦織はブレーク仕返せず、4-6でデルボニスがこのセットを取った。

 最終セットは第1ゲームでデルボニスのブレークポイントをしのいだが、第3セットでブレークを許す。それでも、第4セットで錦織がブレークバック。第6ゲームを立て続けにブレークし6-3で押し切った。

 錦織は「大変な試合でしたね。第2セットを取られましたが、しっかりファイナルセットで切り替えられたと思います。2セット目から膝が痛くなりましたけど、3セット目は耐えられたので、状況を見て治療したいと思います。しっかり最後は自分のテニスを取り戻せた。ファイナルセットは徐々に良くなったと思います」と振り返った。

 今大会は世界1位のマリー(英国)、2位のジョコビッチ(セルビア)がケガで欠場。5位のラオニッチ(カナダ)も3回戦を棄権。大きなチャンスを迎えている。準々決勝では世界40位のフォニーニ(イタリア)と対戦する。