女子400メートル個人メドレーで、大橋悠依(21=東洋大)が4分31秒42の日本新記録で初優勝を飾り、7月の世界選手権(ハンガリー)代表に内定した。

 従来の記録を3秒24も更新した日本記録は、昨年リオデジャネイロ五輪銅メダル相当タイム。同五輪代表の清水咲子(24)高橋美帆(24)も撃破。3年後の東京五輪へ、新たなヒロインが誕生した。大橋は「今聞いてびっくりしている」と、うれし涙を流しながら喜んだ。滋賀・草津東高時代から効率の良い泳ぎには定評があったが、2年前の大学2年時に体調を壊し、不調に陥った。それでも、師事する平井伯昌コーチに必死に食らい付く。

 今年2月18日のコナミオープン(東京辰巳国際水泳場)では4分35秒35と、日本記録に0秒69に迫る好タイムをマーク。その3日後の同21日からは標高2320メートルのスペイン・シエラネバダで、約5週間の高地合宿を敢行。初の高地で、リオ五輪金メダリスト萩野公介らと1日1万3000メートルを泳ぐ。「すごく苦しかったけど、思った以上に練習できた」とスタミナ強化に自信を得て、大会を迎えていた。

 7月には初の世界選手権に挑む。「まずは自分のいつも通りのレースができるように、1歩1歩頑張って、決勝進出、メダル獲得につなげていきたい」と言葉を弾ませた。