スケートボード初代日本代表監督の西川隆氏(51)は初開催の日本選手権を振り返って「実力者がしっかりと上位に来た。いい内容だった」と話した。昨年8月に東京五輪での実施が正式決定したのと同時に日本代表チームのトップに就任したが、この日までは選手不在。ようやく男女計20人の「教え子」ができ「これからが大変です」と表情を引き締めた。

 強化指定選手候補の平均年齢は男子が14・9歳、女子は14・4歳と、他の五輪競技と比べて異常に若い。西川監督が「まず経験が必要」というのも当たり前すぎる話だ。海外での経験があるのは池田大亮(16)西村碧莉(15)の男女の優勝者らわずか。「技術を教えるよりも先に教えることがたくさんある。まずは、競技者としての意識」と同監督。ドーピングや食事の知識、日本代表選手としての行動規範…。

 9月の世界選手権(中国・南京)を含めて、今年度はこの20人を強化指定選手として各大会に派遣する予定。「合宿や練習でランクを分け、Aランクの選手から派遣する。ケガもあるので、BやCランクの選手が出る場合もある」と西川監督は説明した。この日は世界で活躍する男子の瀬尻稜(20)と堀米雄斗(18)は欠場。今季は代表入りよりも海外で経験を積むことを選んでいる。「3年後の東京五輪でどういうチームができるか。そこが目標ですから」と同監督。東京五輪に向けた選手たちの争いも始まった。