体操のNHK杯(20日女子、21日男子、東京体育館)に向け19日、会場で会見が行われ、9連覇と個人総合の40連勝がかかる内村航平(28=リンガーハット)が「全日本よりキレのある演技ができると思う」と調子の良さをアピールした。

 4月の全日本選手権では、体調が不十分な中でも10連覇を達成。今回は全日本の予選で失敗した平行棒のDスコアを0・6点下げ、より安定感のある演技を目指す。「平行棒の難度を下げたことで、全体のバランス、安定感が出て、体力の余裕も出てきた。着地の余裕も見てほしい」と自信を漂わせた。

 全日本の得点をそのまま持ち越し、合計点での上位2人が世界選手権(10月、カナダ・モントリオール)に選ばれる。全日本優勝の内村は1歩リードする形だが、2位田中佑典(コナミスポーツ)との差は0・05点、3位白井健三(日体大)との差は0・25点とわずかしかない。今までになく2位以下と僅差で迎える状況に「正直、ワクワクはしていない」と苦笑い。「楽な戦いとは最初から思っていない。自分のことだけ考えてやりたい」と、いい演技をみせることに集中する。