25日に出発式を迎える東京五輪聖火リレーで、第1走者を務める「なでしこジャパン」、11年サッカー女子W杯優勝メンバーの一員として、澤穂希さん(42)が走ることが17日、複数の関係者への取材で分かった。五輪が延期する前の昨年3月12日時点の第1走者リストに澤さんの名前はなかった。国内の新型コロナウイルスの感染状況は不透明で、聖火ランナーの辞退者も相次いでいる。

出発式は、なでしこジャパンが頻繁に合宿を行った福島のサッカー施設、Jヴィレッジで行われる。なでしこW杯優勝メンバーが走るが、米女子リーグに所属する川澄奈穂美ら海外を拠点にしている現役選手は辞退する方向。大会組織委員会は近日中に出発式を走るランナーを発表する。

澤さんは11年女子W杯ドイツ大会で日本が初優勝した際の主将。大会得点王とMVPにも輝き、東日本大震災で痛手を負っていた日本に、明るい話題を届けた立役者だった。同年、優勝メンバーは国民栄誉賞を授与された。澤さんは15年に結婚し、同年に現役を引退。17年には第1子となる女児が誕生した。