学生スポーツの祭典、第25回ユニバーシアード夏季大会は7月1日から12日までセルビアの首都ベオグラードで行われる。開幕前日の6月30日にサッカーが始まり、日本は全12競技に大学生を中心とした265選手が参加する。北京五輪から約1年。次代を担う世代の活躍が望まれる。

 競泳は世界選手権(7~8月・ローマ)の代表組がメダルに近い。非公認になったが、男子200メートル背泳ぎで世界記録を上回る記録を出した入江陵介(近大)は複数の金メダルが期待できる。女子は平泳ぎが有望で、金藤理絵(東海大)田村菜々香(きらら山口)野瀬瞳(九州共立大)は、いずれも表彰台を狙える。

 陸上も世界選手権(8月・ベルリン)を見据えた戦いとなる。男子400メートルの金丸祐三(法大)は自身初の44秒台を狙う。金丸は、世界選手権の参加標準記録突破を懸けた1600メートルリレーでも中心になる。女子短距離の高橋萌木子(平成国際大)や男子長距離の柏原竜二(東洋大)は外国勢にどこまで通用するか。

 体操は男子で複数のメダルに手が届きそうだ。北京五輪代表の中瀬卓也(徳洲会)沖口誠(コナミ)を軸に団体総合で3連覇に挑む。中瀬は個人総合で、沖口は床運動でも頂点を狙う力を持つ。

 ずぬけた選手がいない柔道は団体で男女ともに優勝候補で、個人での好結果が求められる。

 卓球は世界選手権の男子ダブルスで銅メダルを獲得した水谷隼(明大)に注目したい。フェンシングは男子フルーレで北京五輪代表の千田健太(ネクサス)と昨年の世界ジュニア選手権で優勝した淡路卓(日大)が上位をうかがう。(共同)