2日の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、2016年夏季五輪の開催都市にリオデジャネイロ(ブラジル)が選ばれた。招致委員会会長として世界中を飛び回り、大会組織委員会会長も務めることになったカルロス・ヌズマン氏(67)に勝因などを聞いた。

 -心境は

 「選ばれた時は感激で胸がいっぱいだった。1995年にブラジル・オリンピック委員会の会長に就任してから14年も招致を目指してきたので安堵(あんど)感があった」

 -勝因は

 「今回、他の3都市はその国で既に開催経験があり、有利だった。だからまったく違うキャンペーンをした。それが戦略だった。自分だけではなくすべての都市の計画や戦略を分析しなければならない」

 -つらかった時は

 「(ロンドンが選ばれた)12年五輪に立候補した時はチャンスがないと分かっていた。しかし、1次選考で落選すると周囲から批判された。市長や当局を『もう1度立候補しよう。次は勝てる』と説き伏せた」

 -16年の方が勝機があると分かっていたか

 「その通りだ。4都市の中で条件が良かった。東京は08年の北京後で難しい。マドリードは欧州で連続開催はできない。米国も難しい。大きなパズルのピースをすべて正しい場所に置かなければ勝てない」