<全日本大学女子駅伝>◇25日◇仙台市陸上競技場~仙台市役所前(6区間38・6キロ)◇26チーム

 東北福祉大がチーム最高成績になる2時間16分57秒の19位で、初めてタスキをゴールまでつないだ。チームベストを3分48秒も更新。2区石山真紀子(2年)が区間14位と健闘し、1年生アンカー松井望も福島大をかわして先着するなど、東北学連第1代表の意地を示した。

 全国出場7度目。地元・杜の都路で、東北福祉大の紫のタスキが初めてゴールまでつながった。間に合わなければ白タスキになる、繰り上げスタート約40秒前に5区植村紗希(3年)からタスキを受けた松井が激走。10秒差で前を行く福島大を1キロすぎでとらえ、過去最高順位でゴールした。タイムも仙台コースでのチームベスト。小崎浩信監督(40)は「予想通りの展開で、よくやってくれた。全員をほめてあげたい」と興奮気味に話した。

 1区成田香菜(大学院1年)が両足かかと痛に耐えて強行出場。区間21位と出遅れたが、エースの走りに後輩たちが奮起した。石山が2人抜きの18位でタスキをつなぐ。最長3区(9・1キロ)を任されたメンバー唯一の4年生・蓑輪美穂も粘走。4区信夫香織(1年)も順位をキープした。

 07年は5区手前で、昨年は最終6区目前でタスキが途絶え、一斉スタートの悔しさを味わった。昨年、タスキを受け取れなかった植村が「絶対につなぐつもりでした。中継点に(松井)望がいてうれしかった」と言えば、松井も「(植村)紗希さんが見えてタスキをもらった時は喜びでいっぱいでした」。万感の思いでチームスローガンの“心と心のタスキ・リレー”を結実させた。【佐々木雄高】