日本スケート連盟は16日、都内で理事会を開催。国際スケート連盟(ISU)から深夜1時に連絡が入ったフィギュア世界選手権の10月での日本開催を前向きに検討する方針を固めた。日本連盟は早急に、開催地の確保と日程を確定する作業に入る予定だ。橋本聖子同連盟会長は「延期してでも日本で開催したいとお願いした」と話した。

 ISUのチンクアンタ会長は「できる限り日本でやりたい」という意思が強く、それに日本サイドが応えた。しかし、ISUの最終決定の期限は5月中旬。そのためには「4月上旬までに決めないといけない」(橋本会長)。ISUからは「10月も同じ環境で」との要求があったが、日本側は現状を考慮して、東京以外での開催も提案する。

 ただ、日本開催にあたって、ISUの同会長が出した条件には「国の安全宣言が必要」(橋本会長)というのがある。また同宣言が出てから開催までには5カ月間の猶予が必要としており、10月に開催するためには、遅くとも5月に安全宣言が出されなければならない。非常に厳しい条件だが、橋本会長は「可能性がある限り調整したい」。また、4月に予定されていた世界国別対抗戦も世界選手権と同様の扱いとなることも決定された。【吉松忠弘】