<アメリカンフットボール:関西学生リーグ・立命大10-6関大>◇12日◇大阪・キンチョウスタジアム

 立命大が逆転で関大を下し全勝をキープ、2年連続10度目の優勝に王手をかけた。開始早々、QB谷口が負傷退場するアクシデント。一時は3-6とリードを許したが、残り4分で代役QB荒木がWR岡部に23ヤードのTDパスを通し劇的な勝利を飾った。今日13日に関学大が敗れると立命大の優勝が決定し、関学大が勝った場合、27日に全勝同士で優勝を争うことになる。

 3点ビハインドで残り4分を迎えても、荒木は不思議なほど落ち着いていた。「投げる時にちょっとDFラインに触られたんで、危ないかなと思った」というパスを、WR岡部がしっかりキャッチしTD。その後も危なげないプレーで、ライバル関大を退けた。

 前節の京大戦で負傷しながら強攻出場した大黒柱・谷口が、開始早々に負傷。その後は立命大らしからぬミスが相次ぎ、第4Q4分51秒にはFGで3点差をつけられた。だが荒木は「勝ち越されたけど、DFがFG2本に抑えてくれていたので、オフェンスが頑張らないと」と自分のプレーに徹した。その答えが土壇場のスペシャルプレーとなった。

 これまでは1学年上の谷口の控えとして、地味な立場に甘んじてきた荒木だが、大舞台での活躍で大きな自信を得た。甲子園ボウル連覇という大目標へ向け、立命大がまた一つ前進した。【中上博】