格闘家並みの肉体で5大会連続五輪へ-。飛び込みの日本代表が16日、ロンドン五輪出場枠が懸かるW杯(20日開幕、ロンドン)へ出発した。08年北京五輪後の引退から現役復帰し、男子3メートル飛び板飛び込みに出場する寺内健(31=ミキハウス)は肉体を改造。72キロあった昨年7月の世界選手権から3キロ減量し、北京五輪時の70キロよりもさらにしぼった。「細くなったことで入水もスムーズになった」と手応えを明かした。

 復帰して1年未満の昨夏は「何とか間に合わせた」つけが出た。最後6本目の入水で失敗。五輪切符を逃した。あれから半年。02年に手術した膝の負荷を考えて100キロまでに抑えていたスクワットを、170キロまで増量。北京前の150キロを超えた。10メートル高飛び込みからの入水を繰り返し、水圧に耐える練習も繰り返した。“世界トップクラス”とされる入水技術に、自信は深まった。

 五輪が決まれば夏季では柔道の谷、馬術の杉谷と並ぶ最多の5大会連続出場となる。「男子にはない“美しさ”を見せたい」。洗練された肉体美で「魅せる」。【今村健人】

 ◆飛び込みのロンドン五輪への道

 各種目とも1カ国・地域から最大2人まで。それぞれまだ10枠以上残るが、日本水連は独自に条件を設定。W杯で既に出場権を獲得している選手を除いて上位3人に入った場合のみ五輪代表とする。