<シンクロナイズドスイミング:ジャパンオープン兼日本選手権>◇2日目◇3日◇東京辰巳国際水泳場◇デュエット・テクニカルルーティン(TR)ほか◇日刊スポーツ新聞社後援

 デュエットTRで日本代表の小林千紗(24)と酒井麻里子(21)組は91・408で2位発進した。大会後にこの2人から、ロンドン五輪同種目で代表当確の乾友紀子(21)と組む相手を決める。95・762で首位に立った五輪メダル候補のアンドレア・フエンテス、オナ・カルボネル組(スペイン)に4点以上の差をつけられ、5日のフリールーティン(FR)でそれぞれの課題を胸に巻き返しを狙う。

 演技を終えた小林、酒井の表情は少し硬かった。「世界最終予選(4位)よりは落ち着いて泳げた」と口をそろえたが、納得のいかない様子。「本人たちもダメと分かっている部分」(吉田美保コーチ)という序盤の足技のミスや、後半に同調性がずれる場面もあり、スペインに4点以上の差をつけられた。

 本間三和子シンクロ委員長は「91点台で止まるのでは世界では戦えない。誰と組んでも高いレベルで合わせないと」と、厳しい評価。合宿に入る14日までに、左足首捻挫でトレーニング中の乾の相手をこれまでの総合的判断で決める。吉田コーチは「小林の持ち味は大きさと表情の豊かさ、酒井は美脚と跳びはねる感覚」と比較し「乾と合う、気持ちの据わった選手。本番1回でミスがないかを基準に選びたい」と、五輪直近の出来が鍵になる。

 FRに向け、小林は「高さを出すこと」と166センチの体を生かす長所をアピール。酒井は「正確にやることと同調性」と、ミス克服を目指す。過去、五輪でメダルを逃したことがないデュエット。少しでもスペインに迫れなければ、期待は膨らまない。