<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ最終戦ロシア杯>◇23日◇モスクワ

 SP9位と出遅れていた女子の村上佳菜子(19)はフリー4位と巻き返したが、合計162・46点の7位に終わり、ファイナル出場を逃した。

 前日とは正反対の表情が、演技後の村上の顔に浮かんだ。フィニッシュで体の前で合わせた両手を、喜びに震えるように振った。冒頭の2連続3回転ジャンプから最後まで大きなミスなく滑り「一晩寝たらすっきりした。絶対にやってやるという気持ちだった」。

 前日のSPで顔に浮かんだのは落胆。大会側の不手際で違う曲がかかるハプニングの影響でミスが続いた。得点はシニア大会での自己最低点。その落ち込みを引きずらず、「SPの状態からここまで来られたのは自信になる」と誇った。

 結果として、3年連続でファイナル進出を逃した。ソチ五輪代表を狙うには「メンタルも強化しないと」と課題を残す。最終選考会となる全日本選手権(12月、埼玉)では気持ちの強さが求められる。

 ◆GPファイナル出場

 女子はシリーズ6戦を終えて、上位6人が進むファイナル進出を決めたのは浅田真央のみ。日本から女子が1人しか出場できないのは、恩田美栄だけが出場した01年大会以来12年ぶり。