錦織フィーバーが、テニス発祥の地英国まで動かした!

 英王室御用達の高級自動車メーカー、ジャガー・ランドローバー・ジャパンは17日、都内で会見を開き、全米オープン準優勝の錦織圭(24=日清食品)のアンバサダー就任を発表した。錦織はジャガーのオーナーとなり、広告にも起用される。契約期間などは非公表。

 錦織が、英王室やサッカー界のスーパースター、ベッカムと肩を並べた。彼らが契約するジャガーが、錦織のスター性にほれ込んだ。錦織も「試乗して一目ぼれ。(車の)俊敏さは、フットワークが武器の僕のプレーにも通じる」と、相思相愛を強調だ。

 同社のハンソン社長は「強豪選手を次々と倒す姿に感動した。ジャガーの成長と共通する」と絶賛。錦織は定価1286万円の高級スポーツカー「FタイプV8コンバーチブル」のオーナーとなる。目標はともに、その世界の「NO・1になること」が共通だ。

 錦織は、ゆくゆくは「自分が選んだ色と内装で、オリジナルのジャガーをつくりたい」と、“Kモデル”の開発にも意欲的。同社の関係者も「計画を立てたい」と、世界のスーパースターとなった錦織のアプローチに、異例のオリジナルモデルで応える。

 アジア男子初の4大大会シングルス準優勝の偉業を達成した錦織には、企業からの問い合わせも殺到しているという。ジャガーとの契約で、錦織のスポンサーは10社目。しかし、拠点が米フロリダで、世界ツアー転戦もある。テニス中心の生活が基本で、日本国内にほとんどいない。そのため、なかなか契約企業を増やせないという。

 本業のテニスは、この日、練習を再開した。13日に帰国後、社会現象にもなった快挙で、錦織は引っ張りだこ。しかし、この日の発表で、とりあえず一段落し、今日18日に、イベントがある香港に向け旅立つ。「(全米の)決勝で負けた悔しさが大きい」と、ツアー復帰へのモチベーションも問題ない。22日開幕のマレーシアオープンから、再びコートに立つ。【吉松忠弘】

 ◆帰国後の錦織の国内行事

 13日に、米フロリダから凱旋(がいせん)帰国。約200人のファンが出迎えた。その足で、千葉市内のホテルで会見を開き、翌日には実家のある松江に帰省した。16日に、所属の日清食品に快挙を報告。また、渋谷の楽天カフェでイベント出席。その間に、CM撮影などをこなした。この日のジャガー会見で、ひとまず国内のイベントを終了した。