ラグビーのトップリーグ(TL)兼日本選手権の決勝は今日15日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、3連覇を狙うサントリーと、15季ぶりのTL優勝、18大会ぶりの日本選手権制覇を狙う神戸製鋼が激突する。サントリーは14日、都内で最終調整し、ルーキーの日本代表CTB梶村祐介(23)が自身3度目の挑戦で、初の日本一を誓った。

約30分の最終調整を行ったサントリーは、延長戦でも決着がつかなかった場合のキッキングコンペティション対策にも時間を割くなど、万全の準備で決戦に備えた。ルーキーながら先発の座をつかんだCTB梶村にとっては、全国大会準Vに終わった中学時代(兵庫・伊丹RS)、大学選手権決勝で帝京大に敗れた明大時代に続く、3度目の“日本一”挑戦。悲願の頂点に向け、「良い準備ができた。負けたら何も残らないし、何としても日本一を経験したい」と力を込めた。

勝利すれば、サントリーとしては、トップリーグ初の3連覇となり、現在、東芝と5回で並んでいる優勝回数でも単独最多となる。神戸製鋼は9月のリーグ戦で20-36で敗れた相手とあり、11月のロシア戦で日本代表初キャップを獲得するなど飛躍のシーズンを送る梶村にとっても、成長を示す最高の舞台となる。

試合に向け、サントリー佐治会長から神戸牛のステーキ肉が差し入れされるなど、チーム一丸で決戦に臨む。世界的SOカーターらBK陣にタレントがそろう神戸製鋼との頂上対決に「自分の武器は前に出るところ。そこにこだわって勝負したい」と勝利を誓った。【奥山将志】