<大相撲初場所>◇13日目◇23日◇両国国技館

 横綱白鵬(29=宮城野)が、史上単独最多33度目優勝を飾った。

 直前に2敗だった日馬富士(30=伊勢ケ浜)が鶴竜(29=井筒)に敗れ、勝てば優勝決定の大関稀勢の里(28=田子ノ浦)との大一番。最初の一番は一気に寄り倒したかに見えたが、物言いがついて同体で取り直しに。「前に出てたので勝ったか、だめでも『もう1丁』かと思った」。

 仕切り直して臨んだ一番は、左に動きながら距離を取り、一瞬半身になって体勢が崩れてヒヤリとする。だが、すぐに立て直し、強烈な両手のはず押しで、押し倒した。大鵬を超える偉業に「うれしいですね」と淡々と喜びをかみしめた。

 「角界の父」を超え、恩返しができたかを問われると「まだまだ、あと2番ありますから。それについては控えたいと思います」と、初場所初の全勝Vが懸かる残り2日間へ気持ちを向けた。