大相撲の東前頭6枚目の千代大龍(24=九重)が29日、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)を休場する可能性が出てきた。秋巡業を途中休場していた今月中旬、緑内障の緊急手術を受けた。14日の茨城・土浦市巡業から帰京後に違和感を訴え、都内の病院に駆けこんだ。持病の糖尿病の影響もあるという。

 この日、福岡市内での力士会に参加。本場所について「出られるかもしれないけれど、まだ分からない。(力士生命が)終わったかと思いましたよ」と明かした。師匠の九重親方(元横綱千代の富士)も「思いきりぶつかってしまったりすると怖い。最後は医者の判断。大丈夫なら出るし、まだダメだと言われれば休場する」と慎重。悪化すれば失明の可能性もあるだけに、直前の診察結果で最終決定する予定だ。

 一時は視野が狭くなり、視力も低下したが、少しずつ回復。現在、申し合いなど激しい稽古ができる状況ではないが、軽めの運動は再開している。福岡県は先月10日に結婚した智香夫人の故郷。昨年10月に2人が知り合った思い出の地でもある。来年1月に誕生予定の第1子のためにも活躍を誓っていた場所前、苦難に直面した。