“サンデー才木”の復活だった。

先週の日曜日に先発した西純がリリーフに回り、入れ替わる形でファームから昇格した阪神才木浩人投手が2勝目を挙げた。

中西 才木は見るからに立ち上がりから気合が入っていた。岡田監督は我慢強いけど、どこかでタイムリミットを決めて、調子が上がってこないなら2軍に落とすといった厳しさもある。青柳にも再調整を命じたように、エースでも結果を出さなければファームに行かすぞと、チームに緊張感を持たせている。才木だってわからなかった。下には秋山、富田らも控えている。

その才木は走者を出しても粘り強い投球で最少失点に封じた。今シーズン登板した6試合はすべて日曜日の先発だが、初めての無四球で崩れなかった。

中西 才木はストライクを先行しながら、早いカウントで打者を追い込んでいった。ストレートの走りも良かったし、甘い球が少なかった。2軍行きになったのは、いいボールを持っていながら“ここ”というところで甘くなって打たれていたからだろう。6回無死一塁で中村貴を二ゴロ併殺打、7回に坂倉の中飛が浜風に押し戻されたのも大きかった。

才木の次回先発はこのままいけば同一リーグ戦を締めくくる28日、日曜日の巨人戦になる。

中西 才木、西純の2人に共通して言えることは、いつも同じように「エイヤー!」で投げていることだ。まだ若いから仕方がないが、球速150キロのストレートも、回が進めば打者は慣れてくる。ストレートも状況、打者によって強弱をつけることだ。今すぐは難しいのかもしれないが、その意識をもって臨めば安定感は増してくるはずだ。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

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