現役時代は阪神一筋22年、4番や代打の神様で活躍した日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(54)が試合をチェック。阪神は延長10回に代打原口文仁内野手(32)の勝ち越し打などで5点を挙げて勝利しましたが、投のヒーローは先発で6回を1失点にまとめた西勇輝投手(33)と評価。特に4回に対峙(たいじ)した福永裕基内野手(27)への17球、13球連続ストライクを絶賛しました。【聞き手=松井清員】
代打で決勝打を放った原口さまさまの試合でした。でももう1人、ヒーローに挙げたいのは西勇です。先発で6回1失点と我慢強くゲームメークしたからこその勝利だったと思います。
特に4回無死二塁、4番福永への17球は圧巻でした。カウント2-2から13球も粘られましたが、気持ちを切らさず全部ストライクでした。得点圏に走者を背負っていたので、相当キツかったと思います。それでも1球1球丁寧にコーナーを突いて最後は二ゴロに抑え、後続も併殺打に仕留めて無失点にまとめました。
長い間プロ野球に携わっていますが、打者1人に17球は記憶にありません。甘くはない13球連続ストライクも相当な集中力です。しかも点を与えず踏ん張った。プロの技を感じました。
同一カード3連敗ならズルズルいきかねない踏ん張りどころ。その投球からも何としても勝つんだという気迫が伝わってきました。前日13日は投手陣が10失点しましたが、それだけ中日のクリーンアップは振れています。一方で味方打線は8得点しましたが、まだまだ本調子には遠い状況です。そうした全ての状況を踏まえて最少失点にとどめ、十分な役割を果たしました。この日も勝ち星がつかず今季はまだ3勝ですが、13試合で10度のクオリティースタート(6回以上自責3以下)は本当に見事です。
前半残り6試合は首位巨人と2位広島が相手で、簡単には勝たせてくれないでしょう。この日は小幡のファンブルがありましたが、防げるミスは絶対にしないこと。塁に出たら準備と状況判断で常に1つ先を狙うこと。そして毎回繰り返しますが、すべては大山と佐藤輝の奮起にかかっています。最低3勝3敗の5割でいけば、貯金3で後半戦に向かえます。幸い他球団もまだ決め手がありません。大事な大事な6試合です。(日刊スポーツ評論家)




