阪神が夏の長期ロード初戦で幸先よく先制した。神宮でのヤクルト戦で初回に敵失で先制。6回には坂本誠志郎捕手(31)の適時打で1点を追加した。投げては伊藤将司投手(29)が7回1失点で試合をつくった。日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(56)が解説した。
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勝敗はつかなかったが、阪神伊藤将の好投が光った。台風の影響で森下の打球が押し戻される場面も見られたが、それでも1発の怖い球場だ。特に長打のある主軸に対しては、いつも以上に丁寧に低めを突いていた。打者からすれば、ボールが1、2個低いだけで、フライを上げられず、ゴロになる。3打席対戦したオスナはすべて内野ゴロだった。
慎重さだけではない。インサイドに投げ込む時は、甘く入らないように意識していた。繊細になりすぎては、腕が縮こまってしまう。高さは間違えてもいいが、コースは間違えないように、と心がけていた。大胆かつ繊細な投球で試合をつくった。相手打者に的を絞らせない坂本のリードも良かった。
攻撃面では、6回の場面を挙げたい。1死一塁で小幡が送りバントに失敗。その後、一塁走者に残り、二塁への盗塁に成功。そして2点目のホームを踏んだ。ここは「結果よし」だが、藤川監督は評価しないだろう。
今のタイガースでは、ショート、レフトのポジションはレギュラーが決まっていない。当然、小幡もバントのサインが出る選手だし、決めていけば、信用を得る。この日レフトを守った熊谷もいるし、木浪も1軍に戻った。藤川監督の性格を考えると、「そんなことをしていれば、次がいるよ」となる。
ペナントレースは独走状態だが、その先の戦いもある。クライマックスシリーズや日本シリーズでは、そういう細かいプレーができないと、流れが変わる。選手は目先の結果が出るようにやっているが、首脳陣は先のことを見ている。小幡はバントを決めきれない場面が見られる。もちろん練習はしているだろうが、自分の中で任せてくださいと自信をもてるぐらいの練習をしないといけない。




