ソフトバンクは今月11日に、ファンフェスティバルの中で新入団選手発表を実施した。今年は支配下5人に加えて、育成選手は史上最多の14人が入団。来季からの3軍拡大構想に向けて、素質ある若者たちが一挙に集められた。当日は紙面スペースの限りもあり、育成選手たちは1人一言ずつのコメントしか紹介できなかったので、取材した中で印象的だった選手を一部抜粋して紹介したい。

★育成1位・藤野恵音内野手(18=戸畑)

福岡屈指の進学校から大学進学と迷ったが、球団の育成方針などを聞きプロ入りを決断したという。名前の「けいお」という響きが気になったので聞いてみたところ「きょうだいが4人いて、みんな『音』の字が入ってるんです。順番に『おん』『ね』『おと』と読みが違って、もう読み方がなくなったんでしょうね」と教えてくれた。父は元バンドマンで、姉はピアノ歴があるそうだ。音楽一家に生まれ、J-POP好きという藤野が選ぶ登場曲なども楽しみ。

★育成6位・加藤洸稀投手(18=滝川二)

個人的な話になるが、本当に驚いたことに、記者と同じ小、中学校の出身だった。さらに小6途中までの所属チームも、同じ少年野球チームということで親近感を抱いてしまった。さらにゴルフのオーガスタ・ナショナル女子アマで日本人初優勝した梶谷翼はクラスメート。「高校2年、3年と同じクラスでした。仲がいいというわけではないんですけど、少し話したことがあります。世界一というのは考えたこともない世界なので、同い年、クラスメートとして尊敬しています」。偉大な同級生に負けじと、野球界で羽ばたく。

★育成9位・山本恵大外野手(22=明星大)

球界にも増えてきた「サウナー」の1人。大学時代に友人の誘いでサウナデビューし、その魅力にどっぷりはまった。「平均的に3セットくらい。調子が良かったら4セットとか。サウナの後に水風呂に入って、外気浴がすごく好きですね」。ちなみにお気に入りは大学近くの八王子にある「竜泉寺の湯」だそうだ。「サウナも広くて、露天風呂も最高です」。福岡にも有名サウナ施設が多く「楽しみです」と目を輝かせていた。今季限りで現役引退し、同じ左打ちの外野手でサウナ好きだった長谷川の後継者として期待。

14人からごく一部しか紹介できなかったが、育成にも楽しみな選手がたくさんいた。千賀や甲斐を排出した鷹の3軍から、どんなスターが生まれるか見守りたい。【ソフトバンク担当=山本大地】