巨人ドラフト3位田中千晴投手(22=国学院大)が、少しだけ運勢に身を委ねながらルーキーイヤーを走りだした。新人合同自主トレでは、ヘアバンドをトレードマークに声を張り上げる最速153キロ右腕。グラブは黄色を選んだ。「占いが好きで。ゲッターズ飯田の今年の運勢の本を買って、ラッキーカラーが黄色だったんで、ちょっと黄色っぽいグラブにしたんですよ」と、日々の練習に臨んでいる。

新人恒例のメディシンボールの背面投げでは、今年の新人トップとなる19メートル30センチで、昨年のドラ1・大勢に20センチ差と迫るパワーを見せた。ブルペン投球でも感覚を確かめながら徐々にギアを上げている。キレ味のいいフォークに、緩いカーブも使いながら緩急で打者を翻弄(ほんろう)するため、キャンプに向けて準備している。

寮ではギターを持ち込み、気が向けば弾き語りでメロディーを奏でる。ただ、「聞かれたら恥ずかしい」と部屋を締め切って1人で。ちなみに今年の運勢は。「あんまり良くなかった。何か体調をしっかり整える1年だと。だから僕の目標としてけがなく1年過ごすことが一番なので、合致しているというか。まずは1年過ごしていきたい」。運も実力のうちといわれる勝負の世界。実力も運も、両面をアップさせながら、運命を切り開く。【巨人担当=栗田成芳】

2023年1月17日、新人合同自主トレで巨人ドラフト1位の浅野(左)が見つめる中、メディシンボールを投げる同3位の田中千
2023年1月17日、新人合同自主トレで巨人ドラフト1位の浅野(左)が見つめる中、メディシンボールを投げる同3位の田中千