交流戦期間中のことだ。“逆輸入ルーキー”こと米国育ちの日本ハム加藤豪将内野手(28)と、前中日で新加入のアリエル・マルティネス捕手(27)の話が、ほほ笑ましかった。
育成契約で中日に入団し、5年間プレーしたマルティネスにとって、名古屋は「第2の故郷」と言える。そのマルティネスが、名古屋遠征で「めちゃくちゃおいしいところに連れて行ってあげる」と、加藤豪を食事に誘った。米国サンディエゴ育ちの加藤豪にとって、日本と言えば、母方の祖父母が住んでいた新潟・佐渡島の思い出しかない。本格的な日本での生活は初めてだ。北海道を飛び出した加藤豪は「日本の夏は暑すぎますね」と気候の違いに閉口しながらも、交流戦で新しい地域へ行くことを楽しんでいた。
自信満々のマルティネスに期待は高まるばかり。果たして“名古屋の味”の正体とは-。
加藤豪が、爆笑しながら教えてくれた。「『フライデーズ』っていう、アメリカにもいっぱいある店でした(笑い)。アメリカでは『フライデーズ』って言わない。『TGIフライデーズ』って言うから。何か日本のおいしいところなのかな~って思ったら『TGIフライデーズ』だった」。ホスト役に連れて行かれた場所は、なじみ深い店の日本法人だった。
まさかの展開だったが「日本に来てからアメリカンフードを全然、食べてなかったので、めちゃくちゃおいしいベーコンチーズバーガーを食べて、すっごい幸せでした。懐かしい感じでおいしかったです」と、久しぶりに故郷の味を堪能したようだ。米国出身者を、米国でポピュラーなレストランへ連れて行ってしまったマルティネスもかわいいが、「幸せでした」と感謝する加藤豪も優しい。交流戦が終わり、チームは18年以来の勝ち越し。なじみの味で英気を養った2人の、今後の活躍に期待したい。【日本ハム担当 中島宙恵】




