よう勝てたなあ-。そんな感じだ。指揮官・岡田彰布も「やられるパターンやけどな。普通やったらな」と言った。2試合続けての「2-1」勝利。接戦を落とすのと拾うのは大きく違うし、2位広島相手に意味ある勝利ではある。
だが好機で得点できないジリジリした展開は続く。そんな中、思わず「あっ!」と声が出た瞬間があった。阪神2点リードの8回、2死一塁からノイジーが適時失策をおかした場面だ。菊池涼介の左前打にチャージしたが後逸。これで2-1となったのだ。
これで続けてきた無失策試合は「7」で途切れた。実はこれ、ここまでで最長の期間だ。15日中日戦(バンテリンドーム)から前日の広島戦まで7試合連続でノー・エラーを続けていたのである。
それまでの最長は4月18日巨人戦(甲子園)から同23日DeNA戦(横浜)までの5試合なので、マツダスタジアムの初戦、21日を無失策で終えて更新。さらに22日、この日と伸ばすかと思ったが、ノイジーのそれで途切れた。
「変化する前に捕りにいこうと焦って対応できなかった。2点差だったし、落ち着いて守ればよかったのだけど。そこは反省だし、本人と話しました」。外野守備走塁コーチの筒井壮はそう説明した。
今回の無失策期間が始まる発端というか、何と言えばピッタリ来るのか分からないがそれは「豊橋の佐藤輝明」だ。今月14日、豊橋での中日戦。虎党なら先刻承知だろうが振り返る。
その試合、阪神がリードしていた8回、無死二塁からバント処理した坂本誠志郎からの送球を佐藤輝がまさかの落球。これで粘投を続けていた村上頌樹が踏ん張れず、3失点で敗戦投手となった。
試合後に指摘したのは岡田だ。「あれで終わりよ。普通のプレーやんか」。その言葉通り、その日のうちにファーム行きを決定した。そこからチーム全体がピリッとしたのかどうか。それ以降、前日まで失策はなかったのである。その間の成績は5勝2敗。その意味でも岡田の決断は正解だったのかもしれない。
“打ってくれるときの佐藤輝”が1軍にいればなあ…と思わずにはいられない日々だが、いずれにせよ守りは重要だ。失策数は別にして、岡田率いる阪神は「投手を中心にした守りのチーム」。そこはしっかりしたい部分だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




