「ビジターに強い阪神」か「マツダスタジアムで強い広島」か-。そんな対戦は阪神が連勝。交流戦前最後のカード、勝ち越しを決めた。広島に強い大竹耕太郎がきっちり仕事をし、しぶとい攻撃で先取点を奪い、2-0で勝ちきった。
湯浅京己、石井大智もよかったし、岩崎優を温存できたことも大きい。まさに阪神が目指す「投手を中心にした守りの野球」で連勝できた感じだ。それにしても今季はビジターに強い阪神。地元に強い広島はこれで16勝7敗1分けとなったが7敗のうち、4つが阪神戦となった。
さあ、3戦目。そのゲームは阪神にとって1つの節目となるかもしれない。この日の勝利で交流戦前の首位を確定。日本一に輝いた23年から3年連続でパ・リーグとの対戦にセ・リーグ首位として突入することが決まった。
貯金も今季最多の「9」に。1日も勝って3連勝を決めれば「10」になる。2桁貯金で交流戦となれば23年以来だ。もっとも前監督・岡田彰布(現オーナー付顧問)の第2次政権1年目だった23年シーズンは、交流戦前の貯金は実に「17」もあった。
「できすぎよ、そんなん、おまえ」-。岡田のそんな言葉をよく聞いたが、投打のバランスに加え、四球を選ぶ具体的な作戦がかみ合って圧倒的な強さを見せたのは記憶に新しい。
逆に昨年は苦い思い出がある。2位広島に0・5ゲーム差で交流戦に突入したが最初の日本ハム戦(甲子園)が雨天中止に。その日、広島は勝ったのでいきなり首位陥落の憂き目にあった。そして、そのまま首位に返り咲くことはできず、岡田が目指した球団史上初のリーグ連覇を逃したのである。
そう思えば、今更ながらこの時期は重要だ。そこで、2桁貯金を持っていければ、これは心強い。机上の計算で、貯金10なら10カード連続で負け越しても7月最初の、このマツダスタジアムでの広島戦で5割だ。もちろん3連敗もくらうかもしれないし、そんな計算に意味はないが。「貯金10」は、それだけ重みがあるということだ。
1日の広島は関大出身の左腕・森翔平が先発だ。ここまで阪神は1勝1敗。森下暢仁、床田寛樹に連勝できたとはいえ、油断はできない相手だ。というか開幕カードは2連勝後、この森に止められたので、ここは心してかかりたい。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




