終わった話をしても仕方がないが、大敗した第2戦で意気上がらなかった理由の1つに終盤の代打策があったような気がする。7回1死からヘルナンデス、熊谷敬宥が続けて代打に出て連続三振を喫した。さらに8回は梅野隆太郎、小野寺暖が代打に立ち、ここも連続三振。4者連続で代打の打者が三振したのだ。
この代打は順番に高寺望夢、小幡竜平、坂本誠志郎、さらに島田海吏の打席で出されたもの。5回終了時点で1-10となっており、意気上がるも何もないかもしれないが、代打に出た選手がいずれも出た選手の代わりになる可能性のある存在なので「みんなあかんがな」と感じてしまった。
今季の阪神、代打策を見る。代打が安打した割合で、シーズン中のそれは1割7分8厘。これは12球団中、もっとも低い。好守、あるいは走塁などどの数字をとってもトップクラスに輝いた今季の中で異例の数字かもしれない。
理由は想像がつく。1番・近本光司から5番・大山悠輔までが鉄壁で得点も大多数がそのあたりでマーク。投手を中心にした守りのスタイルが出来上がっていたので、終盤の代打策どうこうはほとんど関係なかったからかなと思うのだ。
ソフトバンクも同じで代打率は同10位。優勝し、CSも勝ち上がった両者が、こと代打に関してはいい数字が残っていない。(ちなみに11位は西武。トップはセが巨人の2割3分6厘、パがオリックスの2割4分4厘)。
第3戦からは甲子園が舞台になる。指名打者制はない。それだけにパ・リーグ本拠地よりは継投策、それに伴う代打策が重要になってくるかもしれない。「ゲームチェンジャー」になる代打要員は誰か。原口文仁の名前がすぐに思い浮かぶが、ここで名前を上げておきたいのは豊田寛だ。
今季は代打で20打数7安打の打率3割5分。1打点。20打席以上代打に出た選手の中では実に12球団でトップタイである。得点圏打率にすれば5割だ。ベンチ入りし、代打があるか。それとも左右関係なく、難敵であるモイネロ相手に一気にスタメンとくるか。
この日は甲子園で移動日練習が行われた。「相手はもうずっと関係ないんで。そういうのは。自分たちがどういう野球するかだけなので」。指揮官・藤川球児はそう言ったけれどプランは当然、あるはず。さあ、どう出る。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




