好敵手との古豪対決を制した。函館地区2回戦で、今年創立120周年の函館中部が、来年創立130周年を迎える函館商に快勝した。1回、失策絡みで得た2死二塁の好機で、4番柿崎皐佑(こうすけ)左翼手(3年)が先制の中前適時打。3回は一挙5点と、序盤で大量8点のリードを奪った。

 戦前から道内の高校球界をリードしてきた両校。函館中部は一昨年の秋も、昨夏も敗れており、公式戦では4連敗中だった。昨夏、好機で併殺に倒れた柿崎は「借りを返せて良かった」。夏の大会の通算対戦成績も、10勝10敗1分けの五分に戻した。

 ともに夏の全国選手権で8強入りがある伝統校で、以前、行われていた定期戦の復活を望む声も多い。白幡駿介主将(3年)は「次も守備からリズムを作って少ないチャンスをものにする中部野球をしたい」。敗れたライバルの分も、上を目指す。【中島宙恵】