大会注目度NO・1に打ち勝った。東海大福岡が昨秋明治神宮大会準優勝で、清宮幸太郎内野手(3年)率いる早実との打撃戦を制した。15安打を浴びせて新チーム公式戦最多の11得点。先発の横手エース右腕、安田大将投手(3年)は、15安打を浴びながらも終盤の猛追を振り切った。杉山繁俊監督(60)の投打にわたる対策がピタリと当たっての初8強。初戦サヨナラ勝ちの勢いは名門撃破のミラクルも引き起こした。

 縦縞のユニホームの18人が、誇らしげに校歌を歌った。昨秋の明治神宮大会準優勝チーム相手に、堂々打ち勝った東海大福岡の杉山監督も、選手の姿に感無量だった。「対戦したかった相手。打線がこんなに打ってくれるなんて予想外です」。弾む言葉とは裏腹に試合前に立てた対策は万全だった。

 杉山監督 おそらくうちの打線には直球主体の1番(服部)が先発すると思ってました。

 5人を擁する早実の先発を読み切った。「ポイントを前にする」直球対策を徹底。3回に逆転3点三塁打を放った4番遠藤は「選手間ミーティングで直球を狙おうと言っていた」通りに直球をとらえた。勢いづいた打線は15安打11得点。遠藤も3打数3安打5打点と大爆発した。

 杉山監督 清宮くんはローボールヒッター。バッテリーには最後は内角高めで勝負しろと言った。本塁打を打たれてもいいからと。最初の打席で予想通りに安田の球にタイミングがずれていたのを確信して、いけると思った。