宗像が双子の1人、沖興志郎投手(2年)が、打線の援護の末での勝利に感謝した。背番号1として臨んだ夏。先発して7回11四死球で3失点。1度は8回から左翼の守備についたが、9回から再びマウンドへ。1点は失ったが守りきった。「ストライクが入らなくてどうしようと思っていた。みんなが打ってくれたので勝ててよかった」と胸をなでおろした。

 2000年7月5日。双子の1人として生まれた。1時間半前に生まれたのは兄京志郎。この夏は背番号14でベンチ入りし「ブルペン捕手」としてチームの夏初戦突破に貢献した。「声を切らさないようにした」。弟興志郎の投球には「もっといいピッチングができた」とベンチで見守っていた。

 2人は兄の影響で野球を始め、小学4年からバッテリーを組んだ。宗像では現状ではチーム事情で兄京志郎はレギュラーではないが、来年のチームでは主軸打者として期待されている。2人はともに「来年はバッテリーを組んで挑みたい」と言う。強気な性格の興志郎投手に、冷静で落ち着きのある兄京志郎。双子ながら性格は違うが、バッテリーになるために生まれてきたような2人が、2年の夏から貴重な経験を積んでいる。