ダイエー(現ソフトバンク)、大リーグ・マリナーズ、阪神で捕手として活躍した城島健司氏(43)の長男、近大福岡の優太内野手(3年)が最後の大暴れを誓った。第101回全国高校野球福岡大会の組み合わせ抽選会が19日行われ、初戦の相手は小倉西に決定。最後の夏に向けて父の教えを実践し完全燃焼する。茨城、大阪、香川でも抽選会が行われた。

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日米通算18年で1785試合出場292本塁打の城島健司氏のDNAを受け継ぐ優太が、父を刺激に初甲子園を目指す。父から“一流エキス”を吸収し「教わって今までやってきたことを夏の大会にすべて出せるよう頑張りたい」と最後の夏へかける。高校通算0本塁打だが、福岡大会を観戦予定の父の前で「1発打って、いいところを見せたい」と笑った。

小4から野球を始めた。小5で父同様に一時本格的に捕手に挑戦したが「他のポジションより考えることが多くて難しい」とすぐに断念した。それでも打撃面では父との「二人三脚」で歩んできた。高校入学後は、試合後に投手との間合いの取り方や状況に応じた打ち方などを父との“反省会”で習得した。自宅ではティー打撃を見てもらい「アッパースイングで長打を打つことをきつく言われてきた」とフルスイングを身につけた。試合前は父の現役時代の動画で打撃フォームを確認するのがルーティンだ。

今春に三塁手、一塁手も兼ねる5番レギュラーに昇格した。肘井利一監督(49)は「ボールをとらえる技術は今まで出会ったことのないセンス。起爆剤になってくれるでしょう」と期待する。

高校卒業後は「(プロは)足元にも及びません」と、大学進学か、父との釣りで興味を持った調理師の専門学校進学を考えている。「どの職業でもその道の一流になれればいいと思う」。高校ラストサマーは最高の思い出にする。【菊川光一】

◆城島優太(じょうじま・ゆうた)2001年(平13)8月22日、福岡県飯塚市生まれ。野球は父の勧めで小4から始める。飯塚第一中から近大福岡進学。小4、中3時に福岡県大会出場。趣味は釣り、ゴルフ。173センチ、70キロ。右投げ左打ち。血液型A。