明石商は、エースの最速151キロ右腕・中森俊介投手(2年)が足をつるアクシデントを乗り越え、来春のセンバツ出場校を決める重要参考資料の秋季近畿大会(19日開幕、佐藤薬品スタジアム)出場を決めた。4季連続の甲子園出場へまた1歩前進した。

初回、1死三塁から3番来田涼斗外野手(2年)の中前適時打で先制。2回には5番井上隼斗内野手(2年)が右越えソロを放つなど、4回まで毎回1点ずつ小刻みに得点した。

先発した中森は制球、変化球がさえ7回まで3安打無失点、7三振を奪い、二塁を踏ませない好投だったが、この回に両ふくらはぎをつるアクシデントに見舞われていた。「つりだしてから真っすぐもキレなくて変化球も両方打たれてしまった」。志願して8回もマウンドに上がったが、連打で無死一、二塁とされ相手8番打者のセンターへの当たりを中堅手の来田が後逸。これで2点を返され、なお2死三塁からは適時打でさらに1点を失った。それでも「緩急を使ってうまく投げられた」と力を振り絞り、最後は9回1死満塁のピンチでも見逃し三振を奪うなど反撃をかわし、完投した。

今夏の県大会決勝でも対戦した相手を狭間善徳監督(55)は事前に徹底分析。「昨日の夜も見た。完璧に分かった。どこ投げたら打ってくるとかね。途中までは中森完璧。7回まで80点。中森が足つってからああなった。飛ばしすぎちゃうかと思ってた。来田がエラーしたら負けるから、負けるかと思った。先制点取れたの大きかった」と接戦を振り返った。

近畿大会には兵庫県から3校が出場する。敗れた神戸国際大付は6日の3位決定戦に回り、準決勝2試合目の報徳学園対長田の敗者とセンバツ出場をかけて最後の1枠を争う。