第92回センバツ(19日開幕、甲子園)の運営委員会が4日、大阪市内で開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春夏の甲子園大会を通じて史上初の無観客で実施する準備に入った。開催の可否は11日の臨時運営委員会で決める。
北海道
白樺学園・戸出直樹監督「生徒たち、子どもたちは甲子園に憧れて高校野球をやっている。その場に立てるという部分では、私もよかったなと。同時に、こういう状況で心配なところもたくさんある。複雑な心境を持ちながら、受け止めている」
東北
仙台育英・須江航監督「中止という判断は簡単なこと。さまざまな批判もあるとは思うのですが、選手ファーストというか、子どもたちの気持ちに寄り添っていただいたことに敬意を表します。選手たちには世の中の現状や、この判断が有り難いことであることも伝えたい。ある意味、国難ですが、私たちは東日本大震災という皆で難しいことを乗り越えることを経験している。センバツに向けて、粛々と準備するだけ」
鶴岡東・佐藤俊監督「どうなるか不透明な中、無観客で開催する方向になった。(無観客が)いいか悪いか別にしてまた明日から頑張りたい。体調管理などをしっかりして大会に臨みたい」
鶴岡東・鈴木喬主将「小さい頃から甲子園でプレーするのが夢だったのでうれしい。野球ができることに感謝して精いっぱいプレーしたい。(開催されるか分からない中での準備だったが)あると信じて練習に励んできた。不安な気持ちはあまりなかった」
関東、東京
高崎健康福祉大高崎・青柳博文監督「明日学校と協議して練習の許可が下りれば時間を短縮してやりたいと思います」
高崎健康福祉大高崎・戸丸秦吾主将「甲子園は夢の舞台。出られることになって、かなりホッとしている。応援がないのは寂しいけど、応援してくれているということは知っている。心に刻みながらやっていきたい。自分たちの力を発揮できるように、野球をするというところだけを考えていきたい」
山梨学院・吉田洸二監督「正直ほっとしています。今の社会情勢を考えると、開催自体が厳しいのかなと思っていましたが良かったです。私たち監督は甲子園に何回でもチャレンジできますが、一番頑張ってきた選手たち、中でも3年生にとっては最後のセンバツ出場になる。そんな選手たちが甲子園の土を踏めるのはありがたいです」
山梨学院・功刀史也主将「無観客でも甲子園の舞台に立てるのならうれしいです。チームメートからは「良かった」「安心した」という声が上がっていました。甲子園に初めてプレーできる選手も多いし、みんな楽しみにしていたので無観客でも聖地でプレーできることを喜んでいました」
東海大相模・山村崇嘉主将「今は自分たちができることをしていこうと思います」
桐生第一・味戸克之校長「選手たちについては、うがい・手洗い・マスクの使用・せきエチケットの励行を徹底の上、大会に向けて準備を進めて参ります」
花咲徳栄・岩井隆監督「淡々とブレずにできることをやるしかない。このような社会事情の中で野球をやらせてもらえるのはありがたい」
国士舘・永田昌弘監督「3年生は最後のセンバツになる。試合ができると確定したわけではないが、やらせてあげたいと思っていた。正直、ありがたい。(開催の場合は)16から18日に関西で試合を受けてくれる学校を願いたいですが、ぶっつけ本番もある。(無観客については)1つでも多く勝つことが恩返し」
北信越
日本航空石川・石川明夫部長「選手はじめ、新型コロナウイルスに十分留意して安全にやっていきたい」
東海
中京大中京・今村陽一部長「保護者や支えてくださった方々の前でできないのは残念。食事と睡眠をとって免疫力を保てるようにする」
加藤学園・米山学監督「私たちは、準備をしながら待つしかない。前日(3日)も生徒たちに自分たちができることを一生懸命やろうと話しました」生徒たちも不安を隠しきれないようでした。試合に勝つ負けるではなく、生徒たちに甲子園の舞台を踏ませてやりたい」
近畿
天理・笠井要一部長「試合があることには変わりはないので。そこに向けて準備していくだけです」
大阪桐蔭・有友茂史部長(15日まで練習試合が自粛。今後は相手校の予定も考慮し、練習試合が可能な16~18日の3日間の対戦相手を探す)「3試合できるか分からないけど、これからのスケジュールを示していただいたのでどう工夫していくか」
履正社・岡田龍生監督「同じ学校でも全国大会が開催されずに参加できない部活もあるので率直にいって複雑な心境だ」
明石商・狭間善徳監督「現時点での無観客での開催準備を行うという連絡がありました。私たちはそれに従いたいと思います。ただし、新型コロナウイルスの対策として検温、こまめな手洗い、アルコール消毒、うがい等を徹底し、電車バス等で来る生徒がたくさんいるのでラッシュ時間、朝の7時半から9時と夕方5時半以降は電車等に乗せないという時間帯で練習したいと思います」
中国
倉敷商・伊丹健部長「ホッとしている部分もあるが、これから与えられた環境でしっかり野球をやっていかないといけない」
広島新庄・田津直樹部長「主催者が選手の希望に対し、精いっぱい努力していただけるということだと思います。抽選結果次第で19日までに大阪入りしなくてもいいのでしょうか。練習も含め、これから考えていきます」
四国
尽誠学園・亀井康宏部長「はっきり言って複雑です。同じように全国大会に出ながら中止になった部員の気持ちを考えると」
九州
明豊・川崎絢平監督「こういう状況の中、すごく生徒の思いに配慮していただいた決定と思う。論議していただいたことに感謝したい。厳しい決断だったと思うし、自分たちの責任も重い。試合をやる以上は、今できる制限の中で、しっかりした準備をしなければいけない。生徒もホッとしたと思う」
大分商・深田信平部長「監督とは、どういう結論にしても、できることをしていきましょうと話している。一喜一憂せず、しっかり準備をしていかないといけない。特に喜んだりはないです」
創成館・下野研児部長「今日ハッキリすると思っていた。中途半端かな。ただ子どもたちは、無観客でもできると前向きにとらえている」
鹿児島城西・佐々木誠監督「学校全体でしっかり応援していただきたかったが、こういう状況で高野連のみなさんも苦渋の決断だったと思う。開催することで(苦難を)乗り越えるパワーになればいいかな。無観客だが、高校生の元気を示せれば。子どもたちは不安で、私も不安で眠れない日々が続き、深酒しても眠れないこともあった。(開催可否の正式決定は11日だが)どんな形でも甲子園でできると思うとホッとした」
21世紀枠
帯広農・前田康晴監督「観客がいた方が選手は思い出には残ると思う。でも、こういう状況で、どうやったらやれるかを議論してくれている。正式にやると決まったときにしっかりプレーできるよう衛生面から徹底させたい」
磐城・木村保監督「選手たちと同じ気持ちで待っていた。こういう情勢だから仕方ないが、不安でいっぱいだった。どういう結果でも、子どもたちにどんな言葉で伝えようか、1日そのことばかり考えていた。ギリギリまでいわきで調整し、直前で甲子園入りすることになると思う」
平田・保科陽太主将「11日に向けては祈ることしかできないが、しっかり準備する」