日本高野連は4日、第92回選抜高校野球大会(19日開幕、甲子園)について、史上初の無観客で開催準備を進めることを決めた。主催者の日本高野連と毎日新聞社は大阪市内で運営委員会と臨時理事会を開き、出場32校に無観客での実施に向けての準備を要請することを決めた。だが、新型コロナウイルスの感染状況によっては中止することも明言した。開催の可否は11日の臨時運営委員会で結論を出す予定だが、予断を許さない状況だ。

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高崎健康福祉大高崎(群馬)戸丸秦吾主将(2年)は「甲子園は夢の舞台。出られることになって、かなりホッとしている」と、中止の判断が下らなかったことに安堵(あんど)した。開催が決まれば無観客での試合となる。「応援がないのは寂しいけど、応援してくれているということは知っている。心に刻みながらやっていきたい」と前を向いた。

チームは5日までテスト期間中のため練習は行わず。青柳博文監督(47)は「明日学校と協議して練習の許可が下りれば時間を短縮してやりたいと思います」と説明した。すでに練習試合も数試合が中止となっており、試合相手も探していく。また、大阪入りも新幹線での移動を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、バスでの移動も検討していく。大舞台直前の混乱に戸丸主将は「自分たちの力を発揮できるように、野球をするというところだけを考えていきたい」と引き締めていた。