第92回選抜高校野球大会(19日開幕、甲子園)の運営委員会が4日、大阪市内で開催され、無観客で開催する準備を進め、開催可否の最終結論は11日の臨時運営委員会で決める。21世紀枠の帯広農は無観客のため目玉だった“FFJ応援”を断念も、6日に選手を再集合させる方向で調整。昨秋全道大会優勝の白樺学園は、10日から徳島遠征を中止し以降の予定を白紙にした。2校は過去に例がない状況下で聖地に臨むことになりそうだ。

   ◇   ◇   ◇

開催の可否は11日まで持ち越しとなったが、無観客での開催で準備を進めることは決まった。帯広農の前田康晴監督(44)は「観客がいた方が選手は思い出には残ると思う。でも、こういう状況で、どうやったらやれるかを議論してくれている。正式にやると決まったときにしっかりプレーできるよう衛生面から徹底させたい」と話した。

応援団の入場も禁止となり“FFJ合唱”は断念せざるをえなくなった。昨年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」のモデル校で、ドラマの中で流れた日本農業高校クラブの歌「FFJの歌」をスタンドで歌うのが恒例だった。アルプスでの大合唱は実現しない。前田監督は「残念だけど残念じゃない。試合をやれる可能性が出てきた。何とか甲子園の土を踏ませたい。そのために、私たちも最大限の準備をさせたい」と前向きに話した。

28日に北海道の鈴木直道知事が「緊急非常事態宣言」を出し、外出を控えるよう呼びかけたことで、1日以降は練習を休止。寮生も下宿生も全員実家に帰っていた。各選手が自主トレをしながら朝晩の体温と体調をLINE(ライン)で前田監督に伝えながら、意思疎通を図っていた。絶望的状況から少し前進し井村塁主将(2年)は「ほっとした。大会がどうなるかわからないが、ここでの頑張りが次につながる。今までと同じようにやるべきことをしっかりやりたい」とコメントした。

キャプテントーク、抽選会、甲子園練習、開会式などが中止も、開催の可能性が出てきたことで、6日に野球部員を再集合させる方針。10日に予定していた関西入りも15か16日に延期し、開幕前日18日まで、現地で2~3試合の実戦を組む方向で調整している。開催の判断は11日。複雑な状況の中、望みを捨てず、臨戦態勢を整えていく。【永野高輔】