高校軟式野球も東北各県の代替大会と東北大会(8月9日開幕、宮城・鹿島台中央公園野球場ほか)の開催が決まり、明確な目標が生まれている。昨夏の全国高校野球選手権大会(兵庫・明石トーカロ球場ほか)に出場した仙台商(宮城)と能代(秋田)は20、21日に仙台商グラウンドで定期戦を実施。21日には東北学院(宮城)を加えた3校での試合で、気持ちを高め合った。軟式の代替大会は6月26日開幕の岩手を皮切りにスタートする。

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「打の能代」で東北を制す。2人主将制の1人、主軸の児玉睦希内野手(3年)は「新チームは全国制覇を目標に打力を磨いてきた。みんな打球も速くなったし、相手のエラーも誘えると思う」。今冬は多い日は1日700回の素振りを中心に、個々でスイング量を増やしてきた。練習で主将を務める市川諒内野手(3年)を中心に、選手間で相談しながら練習メニューも作成。自主性を養ってきたことは、コロナ自粛中の活動にも生かされた。

エースで4番の山谷健人(3年)は、昨夏の選手権初戦敗退の責任を背負ってきた。外角直球の制球力や左打者に有効なシュート系ツーシームなどの新球習得に加え、完投出来なかった体力面を向上。「四球を出さずに全試合無失点で秋田県、東北を制したいです」。レベルの高い投打で圧倒する準備は整ってきた。