夏の代替大会に出場するドラフト候補生紹介企画の最終回は「東日本編(下)」。学法福島の左腕・辻垣高良投手(3年)は、53年ぶりの県制覇&東北大会出場をチーム9戦すべて先発完投で導いたスタミナも魅力だ。

「福島のドクターK」が評価を上げている。学法福島の辻垣の将来性に、12球団のスカウトが注目している。最速は138キロながら、スライダー、フォーク、チェンジアップを巧みに操り三振の山を築いていく。昨秋は、9試合85回で89三振、防御率1・05と圧巻の投球で53年ぶり県制覇をもたらした。

2月と6月には全国常連の相撲部に入門し、体幹、柔軟性、足腰などを強化した。食トレで体重も74キロから80キロに増え、フォームが安定。5日の米沢中央(山形)との練習試合では8回19奪三振。マウンド度胸も満点で、藤森孝広監督(42)は「ほとんどタイムリーを打たれない。自然とスイッチが入る」とうなる。

神戸中央シニア時代は、本人いわく7、8番手だったが、甲子園を目指しやってきた福島で成長。もう1つの夢である「プロ」に向け、県の代替大会制覇で弾みをつける。【野上伸悟】