磐城が背番号2ケタ組の活躍でコールド発進した。

エース沖政宗投手(3年)を温存し、先発した16番の左腕・国府田将久(2年)が5回1安打。6回は11番の右腕・佐藤綾哉(2年)が最速139キロの直球を武器に3者凡退で締めた。渡辺純監督(38)は「昨秋は沖に助けられたが、夏はそうはいかない。予想以上に頑張ってくれた」とチームの底上げを喜んだ。

打線も活性化した。6番に入った10番の馬上(もうえ)斗亜外野手(3年)が2安打3打点、6回には18番の白土遥也外野手(2年)が代打で適時打。センバツでただ1人、18人の登録を外れた19番の菅波陸哉外野手(3年)も代打に立った。菅波は「つらい時期があったけど、夏の甲子園でリベンジしようと思った。その大会も中止になって続けるか悩んだけど、このまま終わるのは後悔する。優勝して気持ち良く終わろうと思った」と前を向いた。20人がベンチ入りできる甲子園交流試合には、県王者として乗り込むつもりだ。

脇役陣の活躍で一気に士気が高まった。岩間涼星主将(3年)は「今まで裏方として頑張ってきてくれた選手たちが、調子を上げて試合に出たことで、より一層感じるものがあった」と表情を引き締めた。結束を高めながら、福島の頂点を目指す。【野上伸悟】

▽猪苗代・大沼・田島・坂下の会津連合・鈴木凜投手(坂下=唯一の3年生で力投) 高1の秋に肩の違和感で退部し1度サッカー部に入ったが、やっぱり野球をしたいと思って2年の春から戻った。今日は思い切り投げられて楽しかった。