昨秋の県王者・藤枝明誠が白星発進した。公式戦初先発の小林輝(てる)投手(2年)が、6回2安打無失点の好投。

「緊張で球が浮いてしまった」と反省も、最速130キロ台の直球と変化球のコンビネーションで、相手打線を翻弄(ほんろう)した。背番号「1」の活躍に打線も奮起。14安打で8点を奪い、7回コールドで1回戦を突破した。

この日、ナインは大会前に新調した白スパイクを着用。白は従来の黒よりも熱を吸収しにくく、熱中症対策として日本高野連が今年から使用を認めている。小林は「黒の時はベンチでスパイクを脱ぐこともあったけど、今日は暑さが気にならなかった」。近くの観測所で最高気温35度の酷暑を苦にせず、投打で静岡学園を圧倒した。

2回戦では静岡市立と対する。小林は、快勝にも浮かれず「すぐに切り替えて、次も良い結果を残せる準備をしたい」と、頭もクールだった。【前田和哉】

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公式戦初采配で敗れた静岡学園・久米千春監督(32) 完全に力負け。足りない部分を一から鍛え直してリベンジしたい。