地区大会が終了した。西部地区では、掛川西が浜松商を9-1の7回コールドで下し、7大会ぶり12度目の栄冠。中部地区の静岡高は5-1で島田商を退け、5大会ぶり20度目の優勝。東部地区の決勝は接戦になり、加藤学園が御殿場西を7-6で破り、2大会ぶり3度目の地区制覇。3校はいずれも、昨秋に続いて地区の頂点に立った。県大会は、組み合わせ抽選会を19日に行い、24日に開幕。各地区大会ベスト8の24校に、推薦の三島南を加えた25校が出場する。

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掛川西は投打がかみ合い、2季連続で西部地区を制した。攻撃では、公式戦初出場初スタメンの7番今駒(こんま)翔太外野手(2年)が、2打点の活躍を見せた。先制された直後の2回、2死三塁で左前への同点適時打。初球の甘く入った直球を捉えた。2-1の4回には、スクイズを成功させ「いつも通りのプレーができた」と胸を張った。

本職は捕手だが、「試合に出たい」の一心で外野手にも挑戦。普段の練習から積極的なプレーでアピールをしてきた。スタメン起用は、この日の朝に伝えられ「緊張しました」。それでも、持ち味の積極性を生かしたプレーで勝利に貢献し、抜てきした大石卓哉監督(41)の期待に応えた。

先発の沢山優介投手(3年)は、無四球完投。初回に1失点も、打線の援護を受けてからは、投球に勢いが生まれた。走者を背負った3、4回には併殺でイニングを締め、付け入る隙を与えなかった。打者との対戦に集中したことが、結果につながったが「立ち上がりが課題。修正したい」と反省も忘れなかった。

チームは、地区1位で臨んだ昨秋の県大会で初戦(2回戦)敗退に終わった。「チームの目標は甲子園2勝以上。県大会では、夏につながる試合をしたい」と沢山。秋のリベンジを果たし、夏への勢いをつけるつもりだ。【河合萌彦】