<高校野球兵庫大会:神戸学院大付4-0葺合>◇15日◇2回戦◇ほっともっとフィールド神戸

制服姿でスタンドから試合を見つめる女子高生がいた。神戸学院大付の鬼沢(おにざわ)日和内野手(1年)は唯一の女子部員だ。「女子部員ということで、周りよりも目立ってしまう分、野球の技術も人間性も成長したい」。小学生の頃から野球を始め、中学では西宮シニアに所属。高校では女子硬式野球部に進む選択肢もあったが、3歳上の兄が同校で主将を務め、日に日に人間として成長していく姿をそばで感じていた。「1人の選手として3年間指導する」という岩上昌由監督(45)の言葉も入部の決め手になった。

同校の練習は言い訳のできない環境作りを目指し、広いグラウンドで時間制限なく練習できる。鬼沢には願ってもない環境だ。3週間前の打撃練習中、左耳にボールが直撃。「3年生と一緒に練習したかった」とけがを悔いた。それでも包帯を巻いた鬼沢の姿に「ハロウィーンはまだやぞ」と冗談まじりに励ます仲間がいた。

小学生の頃は「野球を辞めたい」とすぐにこぼしていたが、今は野球がやりたくて仕方がない。39人の1年生とは甲子園への夢を語り合うことも多い。女子マネジャーとも流行の話で盛り上がる。「みんな、野球が大好き」。女子部員は公式戦には出場できないが、前向きに白球を追う。鬼沢の夏は始まったばかりだ。【岡崎空日南太】