第94回選抜高校野球(18日開幕、甲子園)に21世紀枠で出場の福島・只見が7日、同県富岡町で県内最後の練習を行った。

ナインは9日、大阪に向け福島を出発。夢の舞台に気持ちが高まっている。

最後は打撃練習で締めくくった。部員15人に鈴木宏睦部長や長谷川清之監督も練習に参加。野球部全員で甲子園への準備を整えた。5、6日には練習試合も実施。吉津塁主将(2年)は「この2日間は思ったより守備にまとまりがあって大きなミスなく守り切ることができました。打撃に関しても、振るべきボールをしっかり振って点数につなげられました」と振り返った。数少ない実戦練習を確実に力に変えている。大会第4日の大垣日大(岐阜)戦に向けては「相手が決まったことで練習の熱がさらに上がりました。残された期間の中でできること、伸ばせることをやっていければ」と最大限の努力をしていく。

酒井悠来(はるく)投手(2年)は「体育館のマウンドだと踏み切りがしっかりできない。土のグラウンドで投げ込んで、甲子園に入れるよう取り組んでいきたい」と、土のグラウンドで練習できることに感謝した。4日には高校で初の背番号「1」を受け取った。酒井悠は「1番は重かったです。甲子園で1番を背負うというのは人生最大のこと」とその重みを実感。エースナンバーで臨む大垣日大戦に向け「只見のチームプレーを出していきたい。只見の皆さんに恩返しができるようなプレーをしたいです」と気を引き締めた。

長谷川監督は「土の上で、喜びを前面に表現してやってもらいたい。普段やれていることを甲子園で実行できればそれがベスト。あの場で選手それぞれが自分を表現できれば十分」と期待を込めた。開幕まで1週間。只見ナインが夢舞台へ突き進む。【濱本神威】