昨秋の明治神宮王者の大阪桐蔭が、接戦を制して初戦を突破した。センバツでの勝利は18年以来、4年ぶり。西谷浩一監督(52)「昨年の(センバツは)初戦で負け、夏の甲子園も思い通りにいかなかった上級生たちの悔しい思いを持ってこの学年はやってきた。1つ、1歩前に進めた」と、安堵(あんど)の表情を見せた。

3回2死二塁から谷口勇人外野手(3年)がフルカウントから変化球を中前へ運び先制。さらに、2死一、二塁から4番の海老根優大外野手(3年)が右翼へ二塁打を放ち、この回2点目を挙げた。

2-1の8回には1死一、三塁から主将の星子天真内野手(3年)が投前にスクイズを決めて追加点を奪った。西谷監督は「今日はガンガン打てることはないということで、柔道で言いましたら『一本勝ち』はできないと思いまして『寝技』に持ち込んで勝とうと。迷いましたけど、あのタイミングでスクイズだなと思いました」と、采配の意図を語った。

先発右腕の川原嗣貴(しき)投手(3年)は9回を投げて8奪三振1失点。7回に3連打を浴びて失点したが同点は許さず、1人で投げきった。川原は「この日に向けてしっかりと調整してきました。次の試合に向けて弾みがつけられるピッチングができました」と笑顔で試合を振り返った。