夏の甲子園初出場の帝京五(愛媛)が初戦で敗れた。3日の組み合わせ抽選会を前に、新型コロナウイルス感染症の集団感染と判断されて活動休止を余儀なくされたが、聖地で全力のプレーを見せた。

初回、岩来太陽内野手(3年)が先制打を放ったが、その裏に5被安打で5失点。それでも、愛媛大会6試合41得点の鍛え上げられたバットで食らいつく。

2回に1点をかえし、3回には土谷光外野手(2年)、積田拓海投手(3年)のヒットで作った2死満塁のチャンスで連続四球を選んで2点を追加。4-5と着実に背中を追った。

だが、中盤から守備の乱れも絡んで大量失点。甲子園での初白星を逃した。

先発登板した積田は「最初は辞退をすると思っていたので、こういう舞台に立ててうれしかったです。観客もすごくて、とても熱くて緊張したんですけど、良かったです」と大観衆の前でプレーできたことを喜ぶ。

小林昭則監督(54)は「出場辞退もやむを得ないなと思っていたが、高野連さんの配慮によって大舞台に立てた。ものすごく感謝しています。甲子園で戦った経験、悔しい経験を糧にしてまた甲子園の切符をつかみたい」と話した。