大阪桐蔭の前田悠伍投手(3年)が準々決勝で敗退した昨夏大会以来の甲子園に戻ってきた。高校NO・1左腕は「久しぶりに立って楽しかった。改めて最高の場所だと感じた」と笑顔で振り返った。

行進しながら下関国際(山口)に敗れた当時を思い出していたという。「入場行進で外野から内野に行くときに、下関国際に負けたときにちょうど一塁側を歩いたことを思い出した。それは苦い思い出なので、良い思い出になるようにこの大会は悔いのないようにしたい」。今春は、9回に逆転された記憶を上書きするつもりだ。

昨夏はリハーサルでは全員で入場行進したが、本番では主将のみだった。今春は3季ぶりに全員での入場行進になり、前田にとっては本番では初めて。「去年の夏はリハーサルだけみんなでやって本番はキャプテンだけという形になった。入場行進は初めてなので、全員がそろったらうれしい気持ちになるし感動した。明日はいい開会式にできれば」と気持ちを高ぶらせた。

4年連続14回目の出場となる大阪桐蔭は、昨秋に明治神宮大会を連覇し、優勝候補の筆頭。史上4度目のセンバツ連覇を果たせば、東邦(愛知)と並んで最多5度目の春の戴冠となる。【林亮佑】