阪神西勇輝投手(33)が今季5試合目の登板で初白星を手にした。阪神移籍後の19年以降最遅ながら、6回10安打2失点で11年から14年連続勝利。「本当に気づいたら達成してた数字なんですけど、両親の前で勝つことができてよかったです」。ちょうど観戦していた母と父に勇姿を届けた。

もう1人、どうしても勝利を見せたい人がいた。「清川さんが亡くなって。2年目からかな。めちゃくちゃお世話になった。なんとかあの人に届けたいなと」。登板から3日前の13日、広島と近鉄で活躍した清川栄治さんの死去が発表された。西勇もオリックス時代に、さまざまなことを教わった。10年に顔面神経まひになってからは、投手コーチだった清川さんと話す機会が増え、ずっと「プラスの言葉」をかけてくれていた。

「なせば成る」の格言も、清川さんから常に言われていた言葉。「当たり前にいた人がいなくなるのはさみしいもの。今を大切にしながら、1年でも長く野球できればいいなと思ってます」。清川さんもきっと、投げ続ける姿を笑顔で見守ってくれるはずだ。

実はこの日、2回の打席で投ゴロに倒れたところから手がしびれていたという。「2回の裏から2本指で投げてる感覚だった。コントロールが難しかったんですけど、なんとかなんとかという感じ」。ストライク先行を心がけながら、4回無死満塁の第2打席では右前適時打を放ち、3年ぶりの打点を挙げた。

岡田監督も「ずっとええピッチングしてるけど、なかなか援護なかったから」と初勝利に一安心。これからもプラス思考で、白星を積み重ねる。【磯綾乃】

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