広陵(広島)のボンズこと真鍋慧内野手(3年)が甲子園に帰ってくる。広島商を下し、5年ぶり24度目の優勝を果たした。真鍋は3度目の甲子園。

「高校四天王」のうち、花巻東(岩手)・佐々木麟太郎内野手、九州国際大付(福岡)・佐倉侠史朗内野手(ともに3年)のスラッガー3人が甲子園を決めた。残すは大阪桐蔭・前田のみ。今春センバツは準決勝で山梨学院に敗れており「センバツで悔しい思いをした。その思いは甲子園でしか晴らせないので晴らしに行きます」と力強く話した。

広島大会では不調が続いたが、準決勝前日にOBの金本知憲氏(55)から直接指導でタイミングの取り方を教わった。「ポイントを前におけと言われた。こういう発想があるんだなと。気づきがあった」。準決勝では約1カ月ぶりとなる高校通算62発目を放った。決勝では無安打も2四死球。中井哲之監督(61)も「調子は今が最低。これ以上下がることはないから思い切ってほしいですね」と聖地で暴れることを願った。

甲子園ではノーアーチだが、真鍋は「特にホームランの思いはない。チャンスだったら絶対にランナーをかえして、チームの勝利につなげていけたら」とチームの勝利を求める。「甲子園では必ず一戦必勝で日本一を取る。もう1回中井先生を胴上げしたい」。高校最後の夏、ボンズがバットで聖地を沸かせる。【林亮佑】

■広陵只石貫太が全3打点

広陵(広島)2年生捕手の只石貫太が全3得点をたたきだし、勝利に導いた。初回、犠飛で先制点を挙げると、1-1の3回には1死満塁から中前に決勝の2点適時打。「追い込まれても余裕があって、自分のスイングができた。チャンスで打つことを練習してきたので、練習が報われた」と喜んだ。この日はいとこの履正社・只石琉人内野手(3年)も決勝打。「大阪大会を勝ち抜いて甲子園に出てきてほしい」とエールを送った。