大阪王者の履正社は「疲労」との闘いになりそうだ。
第2日に鳥取商と対戦する。7月30日の大阪桐蔭との激闘から中7日。選手には心身の疲れが残っており、大会序盤の登場が微妙に影響するかもしれない。
決勝翌日は軽いトレーニングにとどめ、1日からはノック、打撃練習など負荷を控えた内容をこなしている。連係面の詰めた練習はこれから再開する予定。日程が決まり、多田晃監督(45)は「2日目なので、できるだけ早く調整してベストにもっていきたい」と表情を引き締めた。
激戦区の大阪大会は16日間で7試合を戦った。その締めが大阪桐蔭との決勝戦。3-0の緊迫した接戦を制した。夏は12連敗中だった最大のライバル。目標の日本一を果たすため「打倒・大阪桐蔭」を旗印としてきた。その目標を最高の形でかなえた分、燃え尽き症状があっても仕方ない。多田監督は練習再開時に選手を前に「ここがゴールじゃないよ。とにかく切り替えよう」と手綱を締め直した。
森沢拓海主将(3年)も理解している。「僕らは日本一を取るために履正社に入ってきた。大阪桐蔭戦は通過点。また準備をし直して甲子園で戦います。相手はどこも強い。鳥取商の主将は粘り強く戦うと言っていた。こっちもロースコアで戦うつもり。粘りでは負けたくないですね」。苦しい試合展開も歓迎。まずは心身の疲れを抜いて、初戦からベストな姿を披露するつもりだ。【柏原誠】