来春のセンバツ出場4枠をかけ、秋季九州大会が開幕した。今夏の甲子園で4強に進んだ神村学園(鹿児島)は、同8強の沖縄尚学に勝利。大会屈指の好カードは、多くの甲子園出場メンバーが残る神村学園が9-1と圧倒して7回コールド発進を収めた。日南学園(宮崎)、大分舞鶴、熊本国府も2回戦進出を決めた。決勝戦は11月3日。

 

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場数を踏んできた神村学園は強い。0-0の1回1死二塁。3番の今岡拓夢内野手(1年)が中越えの先制&決勝適時二塁打を放った。背番号は今夏の「16」から「6」を背負う。「後ろには4番の正林さんがいる。自分はアウトになってもいいという気持ちで」。最初に巡ってきた好機で、主軸になった1年生が結果を出した。

今夏の甲子園で初の4強入りを果たした。準決勝で仙台育英(宮城)に敗れたが、小田大介監督(40)は「3年生がいろんな経験をさせてくれた。今の1、2年生はその経験を生かしてくれている」とうなずく。新チームには4強メンバーが10人。大舞台の経験値は大きなアドバンテージになる。今岡も「甲子園の準決勝は声援も人の数も全く違った。あの景色がもう一度見たい」と目を輝かせた。

沖縄尚学も今夏8強チームだが、8安打9得点で圧倒。大会初日の好カードで7回コールド勝利を収めた。来春センバツは九州地区4枠。あと1勝すれば準決勝進出で、15年以来6度目のセンバツ切符が濃厚だ。V打の今岡は「次は日本一。次も勝てるように頑張ります」と2季連続出場を見据えた。【只松憲】

 

▽今村拓未投手(2年。先発で7回4安打1失点)「沖縄尚学さんは真っすぐに強いと分かっていたけど、それでも真っすぐでファウルを取りたくてカウントを稼ぎにいった。少ない球数(93球)で投げることができて良かったです」

 

▽正林輝大(しょうばやし・こうだい、2年。前チームから4番で1安打1打点)「夏が終わってインコース攻めや変化球攻めが多くなった。スイングさせてもらえないことが多いので、打てるように練習します」