第96回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)に21世紀枠で初出場する別海が25日、鹿児島県での合宿を終えて帰道した。

現地で練習を行った8日間のうち、2日を悪天候により屋内練習に切り替えたが、北海道の冬期間ではできない屋外練習は貴重なものになった。島影隆啓監督(41)は「雨も多かったが、土の上で練習ができて有意義なキャンプになったと思う」と合宿を総括した。

16人の少人数チームのため、紅白戦はできなかったが、走者を置いて行うケースノックなど実戦に近い練習を重ねた。打撃では今春から導入される低反発の新基準バットを屋外で試運転する機会にもなった。捕手の中道航太郎主将(2年)は「ボールに対して素直にバットを出す練習ができた」と振り返った。24日にはメンバー16人の背番号も発表。秋季大会から変わらず2番を着ける中道主将は「1桁の番号を責任を持って背負って甲子園でプレーしたい」と気を引き締めた。

合宿後も過密なスケジュールが待っている。25日に帰道したが札幌にとどまり、26日に道庁を訪問。茨城合宿に出発する3月1日には練習試合が解禁され、2日から水戸葵陵と常磐大高(ともに茨城)を相手に5日間で計5試合を行う。島影監督は「いろんな課題が出てくると思うので、試合の中で修正していければ」と話した。中道主将は「甲子園で戦うのにふさわしいチームになれるように、実戦を重ねていきたい」と意気込んでいた。【石井翔太】

○…秋季大会に続きセンバツでも背番号1を着けることになった堺暖貴(2年)がエースとしての自覚を新たにした。「甲子園でもピッチャー陣とチームを引っ張っていきたい」と意気込んだ。鹿児島合宿では球速アップを図るため、トレーナーのアドバイスを受けながらフォーム改善に取り組んだ。「無駄のないフォームを目指して取り組んでいる。来月の練習試合で成果を確認したい」と実戦を見据えた。

○…投手の金沢悠庵(2年)がセンバツで自身初の1桁、背番号7を着ける。秋季大会は「11」で「10か11だと思っていたので驚いた。背番号に恥じないプレーをしたい」と意気込んだ。秋季道大会では準々決勝と準決勝の2試合に9番左翼で先発出場。本職は投手だが外野守備をきっちりこなして評価を高めた。島影監督は「守備を含めた総合力でレギュラー番号を与えた。2番手投手としても期待している」と話した。