来春センバツの21世紀枠候補9校が13日、発表された。この中から3校が春の甲子園に出場する。選考委員会は1月24日。

 【北海道】天塩秋季北海道大会16強(初戦敗退)。天塩町にある公立校で生徒数は約160人(部員20人)。北緯45度にあり暴風雪で1年の半分程度しか屋外練習できず。主なOBにタレントのポール牧氏、プロレスラーのラッシャー木村氏(ともに故人)。

 【東北】角館(秋田)秋季県優勝、東北大会8強。仙北市にある県立進学校。冬は豪雪、春先までグラウンドが雪で使えないなどの環境面のハンディを克服して健闘。今夏は県で準優勝、秋は優勝と実力は十分。また学業と部活動との両立も評価された。主なOBに秋田県・佐竹敬久知事、俳優の柳葉敏郎。

 【関東】小山台(東京)秋季東京大会8強。品川区にある都立の進学指導特別推進校。1923年に旧制府立八中として創立。都心にあり狭いグラウンドを他部と共用。平日は午後5時までと限られた時間での練習などの制約を克服。エース伊藤は右本格派の好投手で、今秋は堀越、早実、日大豊山の私立勢を次々と倒した。卒業生に菅直人元首相ら。

 【北信越】長野西(長野)秋季長野大会3位、北信越大会は初戦敗退。長野市内、善光寺裏手にある県立校。1896年(明29)創立で元女子校。1985年から共学。練習場所等に制限がある中で北信越大会に出場。

 【東海】伊勢(三重)秋季三重大会準優勝、東海大会は初戦敗退。伊勢市にある県立進学校でスーパーサイエンスハイスクール。練習時間、グラウンドの使用も制限。文武両道の実践、限られた時間内での工夫しチームを強化しているなど評価。卒業生にタレントの楠田枝里子、俳優の小倉久寛ら。

 【近畿】海南(和歌山)秋季和歌山大会準優勝、近畿大会初戦敗退。海南市にある県立進学校。4つの分校舎があり、片道9キロを自転車移動する部員も。文武両道。地域へ奉仕活動も評価。1964年に春夏連続で甲子園出場。08年に統合した大成は春2回出場しており、直近の出場は1987年。

 【中国】大東(島根)秋季島根大会3位。中国大会初戦敗退。雲南市にある県立校。過疎化が進む山間ながら地域活性化のボランティア活動盛ん。全部員が地元出身。練習時間を3時間までとして学習時間を設けるなど文武両道。卒業生に元開星監督の野々村直通氏、楽天福山投手。

 【四国】坂出(香川)秋季香川大会優勝、四国大会初戦敗退。坂出市にある県立校。音楽科があり敷地内にはホールも。秋は強豪校を撃破し、初の県大会優勝と躍進。四国大会では優勝した今治西(愛媛)に惜敗。

 【九州】大島(鹿児島)秋季鹿児島大会4強。1901年(明34)創立。鹿児島市から380キロ南にある奄美大島の進学校。グラウンド周辺にはハブも生息。練習試合の相手に恵まれないなど離島のハンディを抱えながら今春と秋の県大会で4強の好成績。部員23人。